先日、還暦を迎えたある社長さんの自分史を作成しました。
その方は、60歳を機に引退して息子さんに代を譲ろうと思っていたそうです。
そこで、還暦というひとつの区切りとして、
また、普段、家族に話すことのなかった、
自分の生い立ちや、どのように事業を始めて、これまで続けてきたのか、
そして今後、第2の人生をどう過ごしていきたいと思っているか
そんなことを、形に残しておきたいと思い、制作を決心されました。
完成から3ヶ月、再び、その社長さんを尋ねてみました。
完成した自分史を、
家族や親族、友人、仕事仲間と
いろんな人に読んでもらったそうです。
読んでくれた友だちは、みな、
「誰がこんなにカッコよくまとめてくれたの?」
「スターでもないのに、こんなふうに本を作るサービスがあるんだね」
と、びっくりしていたそうです。
なかでもご本人が興味深く感じたのが
婿や甥っ子姪っ子、いとこの子どもたち、
つまり、直系の血族以外の親族が
「本を通じて●家のことがよくわかった」
と言ってくれたこと。
最近は、身内だけの結婚式や家族葬が多く、
親族で集まる機会が減ってきました。
いとこの子、姪っ子の子・・・と、
代が変わってくると、
さらに付き合いも薄くなってきます。
そんななかで、
「ちょっと年の離れたおじさんの家のこと」
を本を通じて知ることができて、嬉しかった
と言ってもらえたそうです。
また、自分史を見たご友人からは、
笑ながら、
「これはお前の葬式のときに飾ってやるよ」
なんて言われて、盛り上がったそう。
一方で身内からは、
「さんざん悪いことしてきたくせに、なぜそれを書いてもらわないの? 良いことばっかり話したわね!」
と、突っ込まれたそうです(笑)
社長自身は、自分史を作ったことで、
仕事人生に一区切りつけることができて、
ホッとしているとおっしゃっていました。
これからは第二の人生に向けて、
もっともっと元気に、
老後を楽しんでいきたいそうです。
自分史の仕事というものは、
その方だけでなく、家族や親族までにも、
喜びを届けられるのだ、
と私も嬉しくなりました。